歯科助手の履歴書の志望動機を書くコツ
目次
歯科助手に求められるもの
歯科助手に求められるものは、ホスピタリティ、誠実さ、身だしなみです。
今やホスピタリティは医療業界に浸透して当然のこととなっています。スタッフのサービスが悪くても患者さんが通院する時代はありましたが、歯科医院が多くなった現在、選ばれる立場にあります。治療の技術も大切ですが、今やスタッフのホスピタリティが患者さんの安心感・信頼感などを獲得する重要なファクターの1つになっています。
人として、失敗したことを隠したり、嘘をついたりすることは社会人としてあってはならない行為です。当たり前のことですが、患者さんの大切な個人情報を外にもらすのも厳禁です。
第一印象・清潔感にこだわる患者さんは、身だしなみを医院の良し悪しを見るポイントとして重視しているケースもあります。優れた技術の歯科医院であっても、歯科医師らが不潔な服装だと評価が下がり、患者さんの中には通院しなくなる可能性もあります。身だしなみは患者さんから信頼を得るポイントとして気を付けてください。
履歴書の志望動機は必須
いざ歯科助手として転職するとなると、履歴書、特に志望動機の欄には何を書くべきでしょうか。
志望動機を書くコツ
志望動機は自らの強みをアピールすることが大切ですが、経験者と未経験者によってポイントが異なるのでご紹介します。
経験者と未経験で書き方は変わる
経験者は、これまでの経歴や実績、保有している資格などを訴求するのがおすすめです。具体的には、経験年数やどのような業務をしてきたのか、どんな資格を所有して実務に活かせたのかなどの経歴を伝えてください。スキルや実績をアピールする際は、長く読みにくい文章になりがちですが、なるべく短い文章で、端的に分かりやすく伝えます。
なお、歯科助手の経験=即戦力として活躍できることや、入社後すぐに戦力になれる点は大きなポイントになりますので、積極的にアピールしてください。というのも忙しい歯科医院ほど、即戦力を求めているからです。そのため、これまでの経歴や得意なことなど、実際に勤務後のイメージが伝わるように訴求すると採用の可能性が高まります。
他業界で得た経験もスキルになります
歯科助手は未経験者でも働くことができますが、どのような志望動機を書いたらいいのか分からない人も多いでしょう。歯科助手のメイン業務は、受付対応や事務作業なので、接客や事務などの業務経験は大きなアピールポイントとなります。
これまでの仕事内容や保有資格を記載した上で、経験やスキルが歯科助手にどのように役立てるのかをできる限り伝えます。特にコミュニケーション能力や事務処理能力は、歯科医院としても歓迎されるため、積極的にアピールしてください。
さらに歯科助手は、医療福祉分野の仕事でもあるので、医療現場に求められるホスピタリティ精神があることも伝えてください。特に受付対応はホスピタリティが重視されます。
笑顔で丁寧な接客、基本的な礼儀作法を身に着けていることも訴求しましょう。人から感謝された、人助けをしたエピソードもホスピタリティ精神を感じさせる経験となります。
歯科助手の志望動機の例文
具体的にどのような志望動機を記載したらいいのか、歯科助手未経験者の場合、接客業経験を活かす場合、歯科助手経験者の場合の3パターンの例文をご紹介します。
1.歯科助手未経験者の例文
貴院の、患者様に寄り添う治療方針に魅力を感じて応募しました。 前職はアパレル店で接客をしていたため、コミュニケーションスキルには自信があります。 子どもの頃、歯の治療で怖い思いをしたことがあり、歯科医院は苦手でした。しかし、以前貴院で「不安なことがあったら何でも話してください」とやさしく接客していただいたことで、安心して治療を受けられました。このことをきっかけに、私のように歯科医院が苦手な人でも歯科医院に行きやすくなるお手伝いがしたいと思い、歯科助手の資格を取得しました。
貴院と自宅が近いため、シフトにも多く入れます。実務は未経験ですが、販売で培ったコミュニケーションスキルを活かしつつ、1日でも早くお役に立てるよう努力してまいります。
未経験の場合は、これまでの経験で培った範囲内で役立ちそうなスキルや資格を記載しましょう。また、志望のきっかけになったリアルなエピソードを交えると、より大きなアピールにつながります。家から近いことが志望動機の場合は、前面に出さずに「シフトに多く入れることで早く仕事を覚えられる」とメリットにつなげます。
2.接客業経験を活かす例文
貴院の歯科医院助手として、受付業務、治療器具の準備、治療介助などを通じて貢献できればと考えています。
以前、なかなか歯科医院に行く時間が取れず困った経験があり、貴院の「患者様の不安を和らげ通いやすい歯科医院」という治療方針、働いている人向けに夜間や土日の診療に力を入れている点に感銘を受けました。
これまでの接客経験から得たコミュニケーションスキルを活かし、患者様の気持ちをくみ取り対応できると思います。少しでも早く戦力になれるよう、現在通信教育で歯科助手の勉強をしております。
これまで経験した具体的な体験を交えながら志望動機を述べてください。歯科助手という職種で求められるものを把握した上で、必要とされるコミュニケーション力があることをしっかりとアピールしましょう。また、仕事に必要な勉強をしており、意欲があることも伝えます。
3.歯科助手経験者の例文
予防歯科に重きを置いた、貴院の治療方針に惹かれて応募しました。 前職では〇年間、大型の歯科医院で医療事務と医師のサポートをしていました。 特に事務においては、会計やレセプト作業などを間違いなくこなすよう心がけた正確さから、高い評価をいただいていました。
前歯科医院はあまり予防歯科に注力していませんでした。そのため患者様は歯が痛くなってから来院することが多く、長期に渡る治療が辛くなり結果、歯科医院に来なくなる悪循環を目にしてきました。貴院の「地域の歯の健康を守る方針」に魅力を感じ、私もその一員としてお手伝いがしたいと思っています。これまでの経験を活かして、患者様に寄り添える歯科助手として努力してまいりたいと考えております。
経験者の場合、前職でどのような業務をしてきたか、その経験がどのように活かせるかを記します。応募先の歯科医院にどんな魅力を感じたのかを伝えることも大事なので、歯科医院のHPなどで診療理念などをよく確認した上で記載してください。
歯科業界未経験でも働ける、歯科助手の魅力
給料相場が高め
歯科助手の給料は、一般的な事務職よりやや高めに設定されています。学歴は不問、無資格、未経験でもできる仕事としては、かなりの好環境といえます。
しかも大半の歯科医院が予約制のため、残業もなく、仕事後の時間や休日を楽しめるのも魅力です。
社会人2年目以降にほかの職業から歯科助手に転職するケースも多い、人気の職種です。医療機関という安定した枠の中で働けることも、長く仕事を続けていく上でポイントといえます。
歯科に関する知識、医療事務、消毒、滅菌なども実際に仕事をしていく中で学ぶことができるので、このような技術を会得できるのも利点です。医療業界に入るのは勇気がいるかもしれませんが、やりがいのある仕事です。
歯科で働く人
歯科医院で働く人は、国家資格を取得して仕事をしている歯科医師、歯科衛生士、歯科技工士になります。
歯科医師は、歯科医療行為(歯科衛生士および歯科技工士がする業務含む)を行うことが可能です。歯科医師は資格を取得後、矯正歯科医師、小児歯科医師、口腔外科歯科医師など専門性の高い歯科医師になり、開業医または勤務医になるなどさまざまです。歯科衛生士は、歯科医師の指導のもとで口腔内の処置の一部を担当します。
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