歯科医師の大学は何年制? 教えてグッピー | 医療・介護の求人・転職・募集ならグッピー
2023年11月29日更新

歯科医師の大学は何年制? 
学費やカリキュラム

歯科医師になるためには、大学の歯学部を卒業して、歯科医師国家試験に合格する必要があります。歯学部は6年制です。歯学部は全国に29学部あり、国立が11学部、公立が1学部、私立が17学部です。2大学が歯学部を2つ持っているため、全27大学29学部です。2020年度の全国の歯学部入学定員は、2,696人。6年間の学費を見ると、国公立大学では350万円程度、私立大学では1,900万円から3,200万円程度です。

学部数・入学定員・学費

大学学部数入学定員学費
国立11562約350万円
公立195約350万~373万円
私立172039約1900万~3200万円

入学定員・学費は2020年度の歯学科(歯科医師養成学科)のもの

大学・歯科大学の種類

歯科医師を養成する歯学部は、全国27大学に合計29学部あります。国立が11学部、公立が1学部、私立が17学部です。歯学部のみ、あるいは歯学部と歯科診療に関わる歯科衛生士や歯科技工士などの専門職を養成する学部のみで構成される大学を歯科大学と呼ぶことがあります。大学・学部の特色はありますが、総合大学の歯学部と歯科大学の歯学部での違いはありません。

学部数・学費

大学学部数学費
国立11約350万円
公立1約350万円~約373万円
私立17約1900万円~約3200万円

大学への入学

大学歯学部に入学するには、高校卒業もしくはそれと同等以上の学力が認められていることが必要です。一般的な大学への入学要件と差はありません。2020年度の全国29の歯学部における入学定員は2,696人。募集人員は2,473人でした。

大学選びでは、独自の教育内容や、入学試験の内容、偏差値、学費、所在地、国家試験の合格率などが検討材料となります。

学部数・入学定員・募集人員

大学学部数入学定員募集人員
国立11562562
公立19595
私立172391816
合計2926962473

入学試験

歯学部の入学試験は、各大学が試験内容を決めています。国公立大学では、大学入学共通テストと大学個別の試験(2次試験)が課されます。私立大学では、国公立大学よりも多様な入試を行っているところが多く見られます。

国公立大学では、共通テストは5教科、個別試験では英語、数学、理科(1~2科目)の学科試験のほか、小論文と面接が課されることが一般的です。後期試験では、共通テストの配点比率が高く、科目数が少ない傾向にあります。意欲や目的意識をみる総合型選抜(AO入試)や出身校の校長の推薦が必要な学校推薦型選抜を採用する大学もあります。

私立大学では、学校推薦型選抜、総合型選抜、一般選抜、大学入学共通テスト利用などがあり、複数の試験方式で受験できる場合もあります。一般選抜での学科試験は、「英語、数学、理科1科目」が多くなっています。歯科医師の仕事は、高い倫理観やコミュニケーション能力が必要とされるため、歯学部では、ほとんどの試験方式で面接が課され、適性や意欲を評価されます。

偏差値

歯学部の偏差値は、調査機関によって異なるため、はっきりとした数字は出せませんが、国公立大学で55~63程度、私立大学は上位校が50~60程度、下位校が39~49程度です。同じ大学でも入試方式によって変わることがあります。

学費

歯学部の学費は、6年間の合計が国公立大学で350万円程度、私立大学で1,900万円から3,200万円程度と幅があります。2年目以降よりも初年度に最も費用がかかるケースがよく見られます。教材費や実習費が学費と別となる大学もあり、必要な費用がさらにプラスされることもあります。多くの大学では、奨学金制度を整備しています。

6年間の学費の目安

大学学費
国立約350万円
公立約350万円~約373万円
私立約1900万円~約3200万円

学校のカリキュラム・時間割

歯学部の教育は、「歯学教育モデル・コア・カリキュラム」という教育内容と卒業までの到達目標が示されたガイドラインが制定されています。学生が修める単位の6割程度はこのモデル・コア・カリキュラムに沿ったものになるようにカリキュラムが組まれています。残りの4割程度は、各大学が特色を出して独自に編成する内容となります。

歯学部では5・6年次には実際の診療現場で実習を行う、診療参加型臨床実習が行われます。

カリキュラム

「歯学教育モデル・コア・カリキュラム」は、医療倫理や生命倫理、コミュニケーションなど歯科医師としての基本的な心構えを身につける「歯科医師として求められる基本的な資質・能力」をはじめ、「社会と歯学」「生命科学」「歯科医療機器」「臨床歯学」「シミュレーション実習」「臨床実習」が定められています。歯や口腔にとどまらず、体全体のしくみや病気も学び、診療に参加しながら行う実習に重きが置かれています。

各大学では、モデル・コア・カリキュラムを網羅できるように、6年間のカリキュラムを組みます。

モデル・コア・カリキュラム概要

6年間の流れ

歯学部での6年間の流れです。1年次には一般教養や歯科医師として持つべき倫理など基本的な学習が多くなっています。2年次には教養科目を引き続き受講しながら、歯科の基礎を学ぶ科目が増えてきます。人体全体の構造についても知識を身につけます。3年次になると、歯科治療の知識、技術を学び、より専門的になってきます。4年次には、引き続き専門知識と技術を学び、5年次からの臨床実習ができるだけの力を身につけます。

4年次の最後には「共用試験」という臨床現場で実習を受けるだけの知識、技能、態度が身についているかどうかを測る試験を受けます。これに合格しないと、臨床実習に参加できません。5~6年次には、病院などで実際の診療チームに加わる診療参加型臨床実習を行います。6年次には、より多岐にわたる症例を体験する実習に加え、卒業試験や歯科医師国家試験に備えて、これまでの学びの総復習をします。

6年間の学習の流れ

1年次一般教養や医療倫理を学ぶ
2年次一般教養に加え歯科の基礎、医学の基礎を学ぶ
3年次より専門的に歯科治療に必要な知識・技術を学ぶ
4年次専門知識と技術をより深める
共用試験
5年次病院などで診療参加型臨床実習に参加する
6年次臨床実習に加え、6年間の総復習をする
卒業試験
歯科医師国家試験

全国の歯科大学

歯科大学や総合大学などの歯学部は、全国に29あります。国立大学が11、公立大学が1、私立大学が17です。18都道府県にあり、最多は東京都の5校、ついで福岡県の3校、北海道、千葉県、神奈川県、新潟県、大阪府にそれぞれ2校設置されています。29都道府県には歯学部が存在していません。

北海道

北海道には、国立大学と私立大学の歯学部が1校ずつあります。国立の北海道大学は文系理系合わせて12学部のある総合大学で、私立の北海道医療大学は医療系の学部を6学部持っています。

北海道
国立北海道大学
私立北海道医療大学

東北

東北には、国立大学が1校、私立大学が2校、合計3校の歯学部があります。

岩手県
私立岩手医科大学
宮城県
国立東北大学
福島県
私立奥羽大学

関東

関東には、国立大学の歯学部が東京都に1校、私立大学の歯学部が千葉県に2校、東京都に4校、神奈川県に2校あります。

千葉県
私立明海大学
私立日本大学 松戸歯学部
東京都
国立東京医科歯科大学
私立昭和大学
私立東京歯科大学
私立日本大学
私立日本歯科大学
神奈川県
私立神奈川歯科大学
私立鶴見大学

中部

中部には、国立大学の歯学部が1校、私立大学の歯学部が新潟、長野、岐阜、愛知の4県に1校ずつあります。

新潟県
国立新潟大学
私立日本歯科大学 新潟生命歯学部
長野県
私立松本歯科大学
岐阜県
私立朝日大学
愛知県
私立愛知学院大学

近畿

近畿には国立大学と私立大学の歯学部が1校ずつあります。2校とも大阪府にあり、ほかの府県には歯学部がありません。

大阪府
国立大阪大学
私立大阪歯科大学

中国・四国

中国・四国には合わせて3校に歯学部があり、いずれも文系理系の学部を持つ国立大学です。

岡山県
国立岡山大学
広島県
国立広島大学
徳島県
国立徳島大学

九州・沖縄

九州・沖縄には、国立大学が3校、公立大学が1校、私立大学が1校、合わせて5校に歯学部があります。

福岡県
国立九州大学
公立九州歯科大学
私立福岡歯科大学
長崎県
国立長崎大学
鹿児島県
国立鹿児島大学
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