歯科衛生士の退職金の相場や計算方法は?アンケート公開 教えてグッピー | 医療・介護の求人・転職・募集ならグッピー
2024年5月22日更新

歯科衛生士の退職金の相場や計算方法は?アンケート公開

歯科衛生士の退職金

歯科衛生士の退職金相場は?よくある計算方法や歯科衛生士に聞いたアンケート結果をご紹介します。

常勤の74.7%が退職金制度ありと回答

今後の生活を支える上で大切な収入になる退職金。勤務先の歯科医院で退職金が支払われるのか、どれくらいもらえるのかは気になるところです。退職金規定で支払う約束があれば支払われますが、「なし」とされていると支払われないので入職する前に確認が必要でしょう。

日本歯科衛生士会の「歯科衛生士の勤務実態調査(令和2年)」によれば、勤務先に退職金制度があると答えた歯科衛生士の割合は、常勤が約74.7%、非常勤が約8.3%という結果になっています。

退職金の計算方法の例

歯科衛生士の退職金はどのように決まるのでしょうか。一般企業のように複雑な退職金の制度はありませんが、金額を決定する要素としては5つ挙げられます。

①最低の勤続年数(3~5年など)
②役職手当など貢献度を示すもの
③基本給ベースまたは総額ベース
④勤続年数に応じた支給率 (例:3年…1、5年…1.4、10年…2.5)
⑤自己都合で退職した場合の減額率

よくあるケースとしては(②+③)×④×⑤で、退職金の金額を算出します。

勤続年数支給率の例支給額の目安
(基本給25万円の場合)
3年125万円
5年1.435万円
8年2.050万円
10年2.563万円
12年3.383万円
15年3.998万円
18年4.8120万円
20年5.4135万円

支給率は勤務先によって異なります。例えば、勤続年数3年であれば支給率は「1」、3年であれば「1.4」、8年であれば「2」、12年は「3.3」というように上がっていきます。

退職金の相場は?アンケート結果

では、実際にはどのくらいが退職金の相場なのかを知るため、GUPPYにご登録の歯科衛生士の方に退職金に関するアンケートを行いました。

下の表は、これまでに退職金制度のある職場に勤務したことのある方の年代、歯科衛生士歴、勤続年数、退職金の額面です。

年代(歯科衛生士歴)勤続年数退職金の金額
30代(10年)2年半約45万円
30代(8年)3年半約15万円
50代(33年)5年50万円
60代以上(40年)7年30万円
30代(8年)8年60万円
40代(11年)10年33万円
(助手時代も含む)
50代(30年)10年100万円
50代(30年)12年/10年25万円/20万円
50代(33年)20年300万円

結果として勤続年数が同じでも金額には差がありました。退職金の金額を決定する要素は、医院の制度による部分が大きいと言えます。

医療福祉事業所の退職金相場

一般的に退職金はどの程度なのでしょうか。退職金の相場は業種によって異なります。
「中小企業の賃金・退職金事情(令和4年版)」による業種別のデータを見ていきましょう。

業種別・学歴別の平均退職金金額によると、「建設業」の高校卒は1,133万4000円、大学卒は1,220万3000円、「金融業・保険業」の高校卒は1,073万6,000円、大学卒は1,442万2,000円、「運輸業・郵便業」の高校卒は1,142万8,000円、大学卒1,332万3,000円でした。

「医療業・福祉業」をみると、最も低い金額で高卒は332万3,000円、大卒は342万4,000円となっています。

ちなみに高校卒で最も高かったのが「運輸業・郵便業」、大学卒は「金融業・保険業」の結果でした。

退職金を受け取れるタイミング

退職金を受け取れるタイミングも確認したいポイントです。一般的には退職と同時には受け取れません。働いている事業所が退職金をどのように準備しているのかにより受け取れるタイミングは変わります。例えば退職金の原資を自社で管理している場合は、比較的早く支給されます。

ところが外部の金融機関(保険会社・信託銀行・共済など)で運用しながら準備していることが多い傾向です。その場合は退職金支給の手続きが必要なので、支給されるまでに時間がかかります。

退職金が、就業先の規定で定められた期日になっても支給されない場合は、就業先に請求しましょう。労働基準法第23条では「権利者から請求があった場合には7日以内に支払わなければならない」と定められているため、遅い場合には速やかに対応するよう請求してください。

退職金には税金がかかる

退職一時金は「退職所得」の扱いとなるので、所得税や復興特別所得税、住民税を支払う必要があります。

しかし税金を支払う負担が少なくなるよう配慮されており、退職所得控除を活用して退職一時金の税負担を軽減できる仕組みになっています。勤続年数に応じて所得控除額は異なりますので、勤続年数を確認してください。また歯科医院によりますが、「退職所得の受給に関する申告書(退職所得申告書)」を提出すれば、税金が源泉徴収され、確定申告が不要となる場合もあります。

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