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2024年8月9日更新

歯科衛生士が持っているといい資格一覧

歯科衛生士が持っているといい資格

歯科衛生士に関連する資格にはさまざまな種類があり、活躍できる場を広げたり、専門分野を極めたりするのに役立ちます。そのため、歯科衛生士としてすでに働き始めている方やこれから歯科衛生士資格を取得しようと考えている方の中には、キャリアアップやスキル向上のために新たな資格の取得を考えている方が多いのではないでしょうか。

この記事では、そのような方のために、歯科衛生士が持っているといい資格について詳しく解説します。

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歯科衛生士が資格を取得するメリット

歯科衛生士が資格を取得するメリットは複数あります。まずは、専門知識の向上に役立つという点です。歯周病や小児歯科など、特定の分野の知識を深めることができれば、その分日々の業務に生かせるスキルが増え、患者さんの健康に貢献できます。患者さんや歯科医院のためになっていると実感できれば、自分に自信を持つことができ、仕事のやりがいにもつながるでしょう。

また、給与や待遇の向上にもつながります。資格を持っていることがそのまま給与に反映される場合もあれば、資格を持っていることで仕事の幅が広がり、結果的に昇進や昇給につながることもあるでしょう。

転職をする場合にも、資格を持っていることで転職活動がスムーズに進んだり、好待遇のポジションを用意してもらえたりします。「今よりもいいところに転職したい」と考えている場合は、資格を持っていることをアピールし、転職活動を有利に進めるのがおすすめです。

歯科衛生士が持っているといい資格一覧

では、具体的にはどのような資格を取得するのがいいのでしょうか。ここからは、歯科衛生士が持っているといい資格を9つ紹介します。

日本歯科衛生士会認定資格

日本歯科衛生士会が認定を行っている「認定歯科衛生士」は、特定する専門分野において高度な業務実践の知識・技能を有すると認められた歯科衛生士に与えられる資格です。認定分野Aと認定分野Bに分かれており、その中でさらにいくつかのコースに分かれています。

認定分野Aに含まれているコース

・生活習慣病予防(特定保健指導-食生活改善指導担当者研修)(日本歯科衛生士会主催)
・摂食嚥下リハビリテーション(日本歯科衛生士会主催)
・在宅療養指導・口腔機能管理(日本歯科衛生士会主催)
・糖尿病予防指導(徳島大学歯学部協力)
・医科歯科連携・口腔機能管理(東京歯科大学委託)
・歯科医療安全管理(広島大学歯学部委託)

コースごとに受講資格に違いがありますが、基本的に歯科衛生士としての業務経験が3年以上の方で、生涯研修制度専門研修を2コース・30単位以上修了している必要があります。

認定分野Bの分野

認定分野Bには下記の分野があり、専門学会等の各審査機関が審査・推薦した歯科衛生士を、日本歯科衛生士会が認定しています。

・障害者歯科
・老年歯科
・地域歯科保健
・口腔保健管理
・う蝕予防管理

また、認定分野AまたはBの認定証を有する方が対象となる、認定分野Cも用意されています。

臨床歯科麻酔認定歯科衛生士

歯科衛生士は、ある一定の条件を満たすことで、歯科診療の補助として麻酔を行うことができます。一般社団法人日本歯科医学振興機構では、歯科衛生士が正しく麻酔の知識・技術を持ち、不安なく麻酔に取り組めることを目的に、臨床歯科麻酔認定歯科衛生士の認定を行っています。

受験する場合は、申し込み後に郵送されてくる願書を返送し、認定講習・実習および認定試験を受け、合格していれば2週間ほどで合否通知が送られてきます。受講資格は、講習会開催日時点で歯科衛生士免許取得後2年を経過していることです。

日本歯周病学会認定歯科衛生士

日本の成人の多くが罹患している歯周病に対し、的確で効率的な対応を実施し、国民の健康管理に貢献することができる歯科衛生士の認定を行っているのが、日本歯周病学会の認定歯科衛生士制度です。

「歯科衛生士としての実務経験が5年以上ある方」といった複数の受講条件があり、症例提出も必要となります。試験内容は書類審査とケースプレゼンテーションとなっており、ケースプレゼンテーションは10分間の発表と5分間の口頭試問となっています。

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インプラント専門歯科衛生士

インプラント専門歯科衛生士は、日本口腔インプラント学会が認定している資格です。インプラントに関する知識と技術の確保、インプラント分野の発展と向上、国民の健康増進に寄与することを目的に作られました。

申し込むためには、2年以上継続して正会員であることや、3年以上インプラント治療の介助・メンテナンスにかかわっていること、インプラント専門歯科衛生士教育講座を2回以上受講していることなどの条件があります。その後、書類審査と認定試験に合格すれば認定となり、認定証が交付されます。

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日本小児歯科学会認定歯科衛生士

日本小児歯科学会認定歯科衛生士は、日本小児歯科学会が2007年に始めた制度です。小児歯科に関する技術や知識が一定以上ある歯科衛生士を認定するものであり、歯科衛生士の技能向上や小児歯科における歯科衛生士の役割を広く認知してもらうことを目的としています。

受講要件としては、「通年5年以上の小児歯科学に関する研修と臨床経験を有する者」「1年以上引き続いて学会会員であること」「学会(全国大会、地方会大会)へ1回以上出席していること」「教育研修単位を 30単位以上有する者。そのうち小児歯科専門医または本学会認定医がいる施設で得られる教育研修単位を10単位以上含むこと」などがあります。

小児歯科専門医または本学会認定医がいる施設での単位取得が難しい場合には、筆記試験に合格することで認定が行われます。

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日本成人矯正歯科学会認定矯正歯科衛生士

日本成人矯正歯科学会認定矯正歯科衛生士は、矯正歯科臨床における歯科衛生士としての専門的知識、技術ならびに経験の備わった歯科衛生士に与えられる資格です。1級と2級があり、1級資格は2級を取得することで申請資格が得られます。

2級の受験資格は、日本成人矯正歯科学会の会員である歯科衛生士であり、学会の認める矯正歯科専門医療機関、大学病院矯正歯科等に原則として常勤で3年以上の継続した矯正歯科臨床での従事があること、あるいは矯正歯科臨床も行う医療機関において同等の矯正歯科臨床での業務経験を有すること、さらに学会に参加している場合に得られます。

ホワイトニングコーディネーター

ホワイトニングコーディネーターは、日本歯科審美学会が認定を行っている資格です。ホワイトニングに関する知識の習得と、情報の普及やアドバイスができる人材の育成を目的としており、資格取得のために必要となる養成講座ではホワイトニングを中心とした歯科審美に関する基本的知識と技術や心得が学べます。

受験できるのは日本歯科審美学会の会員となっている歯科衛生士であり、コーディネーター認定講習会を受講し、同日に行われるコーディネーター認定試験で合格すると認定が受けられます。

日本口腔リハビリテーション学会認定歯科衛生士

日本口腔リハビリテーション学会認定歯科衛生士は、顎口腔機能のリハビリテーション、摂食・嚥下、咀嚼、口腔機能育成、口腔ケア等に関する専門知識・技能を持っていると認められた歯科衛生士に与えられる資格です。

顎口腔機能のリハビリテーション、摂食・嚥下、咀嚼、口腔機能育成、口腔ケアの臨床経験を通算5年以上持っている歯科衛生士であり、2年以上の会員歴、学術大会への参加経験がある場合に申請ができます。

医療事務

医療事務とは、患者さんの受付対応や予約管理、会計・レセプト業務などを行う職種です。歯科では一般的に、受付時の診察券の確認やカルテ作成、問診表記入のためのやり取り、会計業務、電話対応などを行います。直接的に医療業務に携わるわけではないものの、歯科医院の運営を支える大事な仕事です。医療事務業務をスムーズに行えるスキルを身に着けることで、仕事の幅が広がり、歯科医院にとって重宝する存在となるため、就職・転職活動が有利に働きやすくなります。

医療事務を行うために必須の資格はありませんが、JSMA技能認定振興協会の「歯科 医療事務管理士技能認定試験」や、全国医療技能検定協議会の「歯科医療事務検定」など、歯科に特化した医療事務資格を持っていると、より実践的な知識を持っていることがアピールできるでしょう。

資格取得のための対策と勉強方法

資格取得の条件に臨床経験や症例提出などがある場合、勤務する施設や歯科医師の協力が必要なケースもあります。勤務先が資格取得に協力的か否か、また、歯科医師の注力分野や学会への加入状況などを入職時に確認しましょう。

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歯科衛生士が持っているといい資格の多くは、専門的な知識が必要になる、事前の勉強・準備が欠かせない資格です。しかし、日々の業務の中で十分な時間を確保するのは難しいことでしょう。

効率的に勉強するためには、まずは試験までの日程や出題範囲、点数配分などを把握し、勉強のための時間を確保することが大切です。やみくもに始めてしまうと、試験までに出題範囲の勉強が終わらないということもあり得ますので、先にスケジューリングすることで一通りの出題範囲を網羅できるようにしましょう。

過去問や問題集がある試験の場合には、先にそれらを解き、自分の苦手分野や回答に時間がかかる項目などを把握しておくことも大切です。症例をまとめる必要がある資格も多いため、その時間を確保するためにもスケジューリングは必ず行っておきましょう。

また、動画や音声教材がある場合には、それらも活用しましょう。スマートフォンで見られる動画や音声教材であれば、場所をとらないため通勤時間中に確認することもでき、時間を有効活用できます。文字だけでの勉強より間に音声や映像もはさむことで飽きずに勉強を続けやすくなります。

資格取得後のキャリアパス

資格取得後は、その専門性を生かして新たな職場に転職することも、現在の職場でさらなるキャリアアップを目指すこともできます。

小児歯科やインプラントなど、特定の分野に特化した資格を取得した場合には、それらを専門とする歯科医院への転職を考えてみてもいいでしょう。専門的な診療を行っている歯科医院で働くことで、その専門性を磨くことができ、上級資格にも挑戦しやすくなるメリットがあります。

まとめ

歯科衛生士が持っているといい資格についてまとめましたが、気になる資格はあったでしょうか。歯科衛生士はそもそもが国家資格であり、ほかの資格を持たずとも働くことができます。しかし、資格を持っていることで、スキルアップやキャリアップを目指すことができ、仕事のやりがいや待遇の向上などにつながります。

また、持っているといい資格の多くは、3年~5年ごとの更新制です。そのため、ライフステージの変化で一度歯科衛生士の仕事から離れ、その後また働きたいと考えた場合にも、資格を持っていることで勉強を続けていたことをアピールできます。気になる資格がある場合には、ぜひ調べてみてください。

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