歯科衛生士の転職で失敗しない!自己分析できる5つの問い 後編
前回の 自己分析の方法 に続いて、自己分析のできる質問を歯科専門のリクルーター内田さんに聞きました。ストレス耐性や仕事の頑張り力を自問自答してみましょう。
ストレス耐性を知る問い
次にストレス耐性についてお話します。ストレスなく働けることは現実的ではないので、ストレスとの付き合い方も医院が知りたい情報です。
よく「ストレスを感じますか?」「ストレスを感じやすい方ですか?」「ストレスを感じにくい方ですか?」という聞き方がありますが、ストレスは誰しも何らかの形で感じているものでしょう。
ストレスの脱し方を自己分析
「ストレスとうまく付き合えるのか?」の判断に関しては、ストレスからどううまく脱しているのかがポイントになります。
前提としてストレスの感じ方は人によって違います。
それを確認する質問として、
Q.仕事で一番頭にきたエピソードを教えてください。ここ3ヶ月以内で
と自問自答してみましょう。
3か月以内としたのは、近い日時の方がより鮮明に思い出せるからです。
3年遡ってしまうと、「3年前、確かこんなことあったんですが…」と非常に曖昧な答えになってしまいますので、「ここ〇か月以内の仕事で…」という聞き方にします。
勤務時のシミュレーションとしては、
Q.苦手なタイプの患者さんが来たらあなたはどうしますか?苦手な人との接し方をどう変えますか?
という質問で、ストレスの脱し方も含め自問自答してみてください。
また医院としては女性が多い職場の中での働き方のストレスの感じ方も知りたいポイントです。「どんな人と仕事をしたらストレスを感じますか?」という問いに続けて、「具体的にあったら教えてください」という質問もよいでしょう。
転職回数の多い方への問い
中途者の中には転職癖のある方がいらっしゃいます。やむを得ない事情もありますが、本人の事情が原因のときもあります。医院側としては同じ理由で退職とならないためにも、質問することが多いでしょう。
転職回数についてどう考えているか
このような場合転職が多いことに対しどう考えているのかを整理することです。
質問としては、例えば歯科衛生士になり3年の間に4回転職して5院目だという求職者の場合は、
Q.3年間で4回転職されているんですね。そのことについてあなたはどう考えますか?
と尋ねます。 歯科医院のせいにばかりにしているようであれば、自分を顧みていないことが伝わり、またこの人は失敗するなとジャッジされる可能性もあります。
さらに「どうすれば一つの歯科医院で長く働けると思いますか?」の問いもあります。これは求職者自身に転職癖がついてしまってる中で、一つの医院で長く働くために自分に足りていないものが何なのかについて知る質問です。
次も同様の意図で「短期で辞めた原因はどの点にあると思いますか?」。少し意地悪に聞こえるかもしれませんが、考えることが大切なんです。
質問を通して自分の中でいろいろと整理ができると、「今日面接でいろいろ勉強ができました。ありがとうございました」という人がいます。「よくよく考えたら私の行動がまだまだ甘かったんです」「気付けてよかったですね」という形で面接を進めていくと、採用する側との距離が縮まることもあります。
コミュニケーション力を知る
採用側の知りたいことで「コミュニケーション力があるかどうか」がありますが、そもそもコミュニケーションという言葉について、求職者が考えてることと医院が考えてることが一致しているかどうかはわかりません。
コミュニケーション力の定義を考える
ですから聞き方を変えます。「あなたはコミュニケーション力がありますか?」ではなくて、
Q.コミュニケーション力がある人は、言葉を言い換えるとどんな能力がある人だと思いますか?
と自問自答しましょう。
コミュニケーション力がある人は、「人の意見をちゃんと聞ける人だと思います」という答えであれば、自分にとってコミュニケーション力という言葉は、そういう定義だと分かっていきます。
例えば、最近、人見知りをする若い世代の人が多くなりました。
その場合「人見知りをするのはなぜだとあなたは考えますか?」と尋ねます。
すると「自分自身がこういう性格でこういうところがそうなのかもしれないので、その部分を改善するにはどうしたらいいと思いますか?」となり、仕事に対しての考え方も含めて、改めて意識することができるようになります。
仕事での頑張り力を知る問い
仕事での頑張り力の確認です。この人は仕事のやる気を含めてどういうところまでどういう形で頑張れるのかを聞くとすれば、例えば
Q.仕事でここ6ヶ月の間で一番自慢できる頑張ったエピソードを教えてください
と尋ねます。
実際のエピソードから把握
「その程度で頑張ったというんだ…」なのか「それは立派だね。それはすごいことだよ。誰もが真似できることじゃない」というのは医院側の判断になるのでジャッジは入れず、それについて自分はどうとらえているかを整理します。
Q.仕事で一番褒められたエピソードを教えてください
と聞くこともあります。
これも変化球の質問になりますが、
Q.仕事が嫌いになるぐらい頑張ったことを聞かせてください。こんなに頑張りすぎて嫌になってしまうぐらい頑張れたことは何かありますか?
と聞くと、「一番頑張ったのはこういうかたちです」というエピソードになるので、そこを深掘りしていきます。
私が社会人になったのは23年前のことです。とある某大手企業を受けましたが、面接は6次ほどありました。3次面接で聞かれた質問が印象的でいまだに覚えていますが、「あなたは動物に例えたらなんですか?」という内容でした。猿が正解で象が間違いということではありません。
これは性格について自分なりの見方を引き出すための質問です。このような質問があったとしても、自己分析ができている、できていないで回答は変わってくるでしょう。
このようなことを含めて、自分を客観的に分析して転職をよりよいものにしましょう。
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