歯科衛生士のホンネ「評価制度」
GUPPYでは、歯科衛生士の皆さんがどのような思いで働いているのかホンネをお聞きするため、座談会を行いました。今回は評価制度についてホンネを掘り下げます。
歯科衛生士の評価制度の実態は?
勤務先の歯科医院の評価制度について、働いていて思うことを自由に話していただきました。
身近な主任に評価してもらえて満足
主任と面談をして、主任が院長にその内容を上げて評価を受けます。主任も在籍が長いから主任になったのではなく、評価されてそのポジションになっている。がんばったらがんばった分だけ評価される仕組みがあると思います。
評価基準がほしい
医院からスタッフに評価の仕組みが知らされていない。院長先生1人に歯科衛生士が数名の医院で働いていますが、みんな、評価基準をわかっていないと思います。スタッフ全員が評価基準を理解できているといいですよね。
評価の仕組みはないです。診療が長引いて予約の時間からどんどん遅れちゃうので、その分を私がうまく対応しなきゃいけない。そのがんばりを時給に反映してほしい。
質問を受けて「評価基準ってあるのかな?」と改めて思いました。頑張っても時給が上がることはなさそうです。これを機に確認してみたいと思います。
院長との短時間の面談はありますが、明確な評価基準というのはありません。がんばってもがんばっていなくても、良くも悪くも一律で金額が決まっています。
360度評価の課題
私の働いている医院は360度評価があります。働いている全員を一人ひとりが評価します。360度評価はボーナスに少し響くんですが、結局、仲がいい子と話し合ってお互いに点をつければ「仲良しグループを作った者勝ち」にもなる。
やはり仕事で評価されるべきだと思う。正当に評価されてほしい。
評価制度のない医院も多くある
満足の声、改善を期待する声とさまざまありましたが、数名の歯科衛生士の方からは「評価制度があるのわからない」との声があがりました。
評価制度のある企業数はどのくらい?
中小企業での評価制度のある企業数を調べると、令和3年度「中小企業の経営力及び組織に関する調査研究報告書」では57.8%にとどまっています。
とくに5人~20人の規模では、35.0%となっており、規模が小さいほど評価制度を置かない割合が増えます。
歯科医院は個人経営も多く、評価制度のない割合のほうが多いと考えられます。
また歯科衛生士は専門職なので、入職時に技能や経験を評価され採用されます。しかし入職したあとは、仕事を任される反面、新人のようにチェックが入ったり、評価される機会が減るのが実情かもしれません。
評価は働きがいのもと
評価制度は、給料や休日と比べ入職時は重視されないですが、勤務年数が長くなると関心が高くなります。仕事への評価は働きがいのもとになるため、見過ごせないポイントです。
「働きがいのある職場」として一般的な項目をあげました。
働きがいのある職場
仕事の内容をきちんと理解して取り組むことができている
歯科医院で自分が必要とされているのがわかる
責任のある仕事を与えてもらえている
達成感のある仕事をさせてもらえている
納得感のある仕事をさせてもらえている
- 納得できる報酬をもらうことができている
- 昇給に対して話し合いができている
- 定期的に自分の仕事をきちんと評価されている
全般的に日々手ごたえのある仕事ができている
職場で適切に評価されたり、昇給について話し合ったりすることはやりがいにつながります。また評価の制度がなかったとしても、日々のコミュ二ケーションに気遣いのある職場だと満足度が変わってくるようです。
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