歯科衛生士が勤務先を考える優先順位は？【座談会】
歯科衛生士の皆さんが考える「勤務先に求めるポイントの優先順位」とは？GUPPYご登録者の歯科衛生士の方々に、日々の業務の中で感じていることをお聞きする座談会を行いました。
参加者のプロフィールはこちら
座談会に参加していただいた、6名の歯科衛生士の方々です。
堀籠さん（勤務歴5年）
短大卒業後正社員で歯科助手→衛生士学校→衛生士として3院目。歯科医療従事者と歯科医院のマッチングサービスを利用し勤務中。
中山さん（勤務歴14年）
高校1年生の時に歯科助手のアルバイトをしてから転職したものの、ずっと歯科で働いてきました。出産後のブランクを経て現在は近所の施設(養護老人ホーム)で訪問歯科を週に1日バイトをしています。趣味はカラオケです。
タケダさん（勤務歴4年）
大学卒業後現在の歯科医院に勤務、2年働いたのち、歯科衛生士学校へ入学。2020年に歯科衛生士として勤務開始。現在もフルタイムで勤務中。 趣味・特技はバスケットボール、フラワーアレンジメント。ハマっていることは動画編集です。
落合さん（勤務歴13年）
学校卒業後、最先端の設備が整った個人歯科医院に就職。3年目に主任就任し、約13年勤続。昨年転職し、大きい医療法人に現在勤務中。 趣味は着物とテニスと読書です。
別府さん（勤務歴6年）
新卒でインプラントメインの自費のクリニックへ就職。その後グループ展開のクリニックへオープニングスタッフとして転職。現在、医科歯科連携のクリニックで勤務中。 趣味は御朱印巡りと旅行です。
門井さん（勤務歴23年）
一般歯科での衛生士業務、保育園での保護者向けの歯磨き指導、訪問診療、歯科衛生士学校の実習生の教務、オープニングスタッフを経験。 拡大鏡を使用した処置が得意。 趣味は手芸、アクセサリー作り。発酵食品の手作りにハマり中。手作り味噌、甘酒、キムチ、納豆、麹まで手作りするようになりました。
歯科衛生士に聞く医院を選ぶ優先順位
――職場に求めるポイントは何を優先しているか教えてください。
門井さん
1位 業務内容、2位 給与、3位 衛生管理です。 スケーリングやポリッシングをするだけになると本来の働き方ではないと思うので、歯科衛生士としては技術だけじゃなく患者さんとの信頼関係づくりも仕事の醍醐味だと思います。納得できる方針の医院さんがいいなって思います。
別府さん
1位が勤務時間、2位が給与、3位が人間関係です。前の職場では20時半に診療が終わると自宅の最寄り駅につくのが21時。コロナが流行ったころ、スーパーとかお店が全部21時で閉まり、絶妙に間に合わず、コンビニでの買い物になったことがよくありました。
結婚して自分のワークライフバランスを考えたとき、2人とも遅いと家のことが回らない。今は夫婦で早く帰れる方が帰るようにしているので、勤務時間を一番みています。
門井さん
家庭を持つと仕事ばかりに自分のエネルギー使ったりできなくなりますよね。
落合さん
1位 業務内容、2位 患者担当制、3位 人間関係です。業務内容は毎日のことなので、いろんなことをやりたいです。ずっとクリーニングだと単調になりがち。2番の「患者担当制」にも繋がるんですけど、患者さんやスタッフとコミュニケーションしながら楽しく仕事することは大事だなって思います。
門井さん
ずっとスケーリングだけしていると最後あたり、「今日の夕飯何にしよう？」とか、余計な事考えちゃいますよね。
堀籠さん
（ずっとスケーリングしてると）さっき誰やったっけ、誰が誰だったっけ？とかなっちゃう。
一同
（笑）
門井さん
患者さんは十人十色で、TBIも同じ話し方で全ての人は聞き入れてくれない。この患者さんにはどういう話し方をしたらいいのか考えて、それによって改善すると仕事していてよかったなと感じますよね。
落合さん
コミュニケーションを取るとその患者さんの生活背景が見えて、そこからTBIやクリーニングのようなケアの仕方も見えてくる。その人の日常をみて、この人にはこういう感じがいいかも？と考えながら仕事がしたいです。それって楽しい。
タケダさん
1位 人間関係、2位 医院理念・診療方針、3位 福利厚生です。 1位の理由が1日の中で関わる時間が多いのは職場の人だと思うので、より良い環境で働けるのが一番いいかなと思って1位としました。
門井さん
10時間以上一緒にいる人だから、関係はいいほうがいいよね、家族より長い。
中山さん
1位 勤務時間、2位 勤務地、3番目 給与。若いころは絶対に1位が給与だったんですけどライフスタイルが変わり、優先順位も変わりました。
堀籠さん
1位 人間関係、2位、勤務地 3位 休日です。
今メインで勤務しているところは、なんで続けているかと言ったら人間関係がめちゃくちゃいい。多分自分はそこを一番重要視してるのかなって思います。
――患者さんと真摯に向き合いたい、スキルを向上したい、仕事も家庭も大切にしたい、しっかり稼ぎたいなど、仕事に求めるものがさまざまあるなか、あえて優先順位を聞いてみました。それぞれが経験を経て得た仕事との向き合い方は、お互いに参考になったようです。
ライフステージが変わる中で、そのとき大切にすることは十人十色ですが、分野や勤務時間など柔軟にかたちを変えて働ける環境があることは歯科衛生士という職業の魅力の一つでしょう。
つづきはこちら 「これまでの退職理由は…？」
