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2023年6月7日更新

社会福祉主事の任用資格とは

社会福祉主事任用資格とは、自治体の福祉事務所などにおいて現業員として任用されるための資格です。たとえば、福祉事務所のケースワーカーなどとして働く際に必要となります。任用資格取得のために必要な試験などはなく、特定の条件を満たすことで資格を取得することができます。この記事では、社会福祉主事になるための任用資格の取得方法について解説します。

社会福祉主事になるには

社会福祉主事の任用資格を得るためには

社会福祉主事任用資格は、主に以下の5つの取得方法があります。冒頭の図では高校卒業後に5つのルートに分岐していますが、実際にはもっと複雑です。たとえば、大学や専門学校に入学後に地方自治体職員になったり、国家資格を取得したりする場合もあります。簡易的に示した図であることに留意してください。任用資格は条件を満たしさえすれば自動的に取得されるため、特定の試験などはありません。条件を満たすだけでは社会福祉主事になることはできず、公務員試験に合格したうえで実際に就業する必要があります。

A.大学または短大で指定科目を3科目以上履修して卒業

大学や短大において、以下の指定科目のうち3科目以上を履修して卒業することで、社会福祉主事任用資格を取得できます。原則的に指定科目名が完全に一致していなければ指定科目を履修したものと認められませんが、「原論」「総論」がつくなど、一部読み替えが可能な科目もあります。また専門学校での履修は指定科目として認められません。

指定科目

科目名社会福祉概論、社会保障論、社会福祉行政論、公的扶助論、身体障害者福祉論、老人福祉論、児童福祉論、家庭福祉論、知的障害者福祉論、精神障害者保健福祉論、社会学、心理学、社会福祉施設経営論、社会福祉援助技術論、社会福祉事業史、地域福祉論、保育理論、社会福祉調査論、医学一般、看護学、公衆衛生学、栄養学、家政学、倫理学、教育学、経済学、経済政策、社会政策、法学、民法、行政法、医療社会事業論、リハビリテーション論、介護概論

※ 2001年以前に卒業した場合は指定科目名が異なります。
※ 読み替え可能な科目については厚生労働省のWEBサイトを確認してください。

なお、任用資格の証明として、履修済みの科目が記載された大学の成績証明書や卒業証明書の提示を求められることがしばしばあります。

B.所定の通信課程を修了

通信課程として社会福祉主事の任用資格を取得することもできます。該当校は2施設のみで、全国社会福祉協議会中央福祉学院の「社会福祉主事資格認定通信課程」、もしくは日本社会事業大学の「通信教育科」です。いずれかの通信課程を修了することで任用資格の取得が可能です。どちらも働きながらの取得を前提とした1年間のカリキュラムとなっています。

全国社会福祉協議会
中央福祉学院
全国各地の社会福祉協議会などに勤務する職員を対象に、人材育成や研修などを実施する教育機関
日本社会事業大学旧厚生省が設立した公設民営大学

C.指定の専門学校で特定の課程を修了

指定の専門学校において指定科目を履修することで社会福祉主事の資格を得ることができます。ただしこのルートでは22科目1500時間以上の学ぶ必要があり、場合によっては2年以上かかることもあります。専門学校に在籍中、あるいはこれから入学予定の方は任用資格の取得可否やその方法についてよく確認するようにしましょう。

D.都道府県等講習会を受講

社会福祉事業に従事している地方自治体の職員であれば、都道府県等が実施する社会福祉主事認定講習を受講することで任用資格を取得することができます。講習会で受講する科目は、19科目279時間です。

E. 社会福祉士または精神保健福祉士の国家資格を取得

社会福祉士もしくは精神保健福祉士の資格を取得することで社会福祉主事任用資格の取得が可能です。すでに資格を保有している場合は、任用資格も取得済みということになります。これらの資格を取得する方法の詳細については、別ページを参照してください。

社会福祉主事の仕事内容・就職先

社会福祉主事は、生活保護法、児童福祉法などの法律に関連して、社会福祉施設等で援護および更生の措置に関する事務を担います。社会福祉主事任用資格の必要な職種としては、たとえば福祉事務所のケースワーカーや査察指導員、老人福祉指導主事、家庭児童福祉主事のほか、各種相談所の知的障害者福祉司、児童福祉司などがあります。

社会福祉主事の活躍の場は、福祉事務所、児童相談所などの各種相談所、社会福祉施設などがあります。

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