幼稚園教諭の年収・給料・賞与(ボーナス)
厚生労働省が発表する、令和4年賃金構造基本統計調査の「幼稚園教員、保育教諭」の項を参照すると、平均年収が399万4,700円、月給は各種手当込みで26万7,400円、賞与・ボーナスの平均は78万5,900円となっています。初年度の年収はおおよそ260万円程度で、そこから60歳代〜70歳代にかけて500万円超まで年収が増加していく傾向にあります。
また行政では、幼稚園教諭等の給与を改善する施策を行っています。勤務先が「処遇改善等加算」に対応している場合は、主任、リーダーなどポジションの変化に応じて就業先から処遇改善等加算が支払われる場合があります。そうした制度を利用した就業先の取り組みにより給与がアップするケースもあるでしょう。
幼稚園教諭の給料相場 | |
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年収 | 399万4,700円 |
月給 | 26万7,400円 |
賞与・ボーナス | 78万5,900円 |
初任給 | 21万3,800円 (「令和3年賃金構造基本統計調査」より、「幼稚園教諭」としての数字) |
時給 | 1,272円 |
(令和4年賃金構造基本統計調査)
今回の 教えてグッピー幼稚園教諭 では、幼稚園教諭の初任給や規模別・年齢別の年収、月給、賞与、手当などについて見ていきます。
目次
幼稚園教諭の初任給
厚生労働省の調査によると、幼稚園教諭の平均初任給(勤務経験0年の幼稚園教諭の平均給与)は、20〜24歳で諸手当を除いた月給が21万3,800円(諸手当除く)、年収換算で260万4,600円となっています。年齢を問わず全体としては、月給が21万6,500円、賞与・ボーナス等が5万9,700円、年収換算で265万7,700円となっています。
幼稚園教諭の初任給
年収 | 月給 | 賞与・ボーナス |
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260万4,600円 | 21万3,800円 | 3万9,000円 |
厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」より
幼稚園教諭の年収
令和4年賃金構造基本統計調査によると、幼稚園教諭の平均年収は399万4,700円(2022年、10人以上の事業所)で、過去15年の調査結果では330万円〜390万円程度を推移しています。事業所の規模別に見ると従業員が100〜999人の事業所で402万3,600円がもっとも高く、次いで10〜99人の事業所の398万8,900円が高くなっています。
規模別の年収
「幼稚園教諭」の平均年収を勤務先の規模別に比較すると、従業員が100〜999人の事業所で402万3,600円、次いで10〜99人の事業所の398万8,900円が高くなっています。従業員が多いほど経験豊富な幼稚園教諭の人数も増え平均年収が高くなりますが、少人数の事業所でも一人ごとの業務範囲や勤務時間が増えるとともに年収も高くなる傾向があります。
勤務先規模別 幼稚園教諭の年収
厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」より
年齢別の年収
幼稚園教諭の年齢別収入をみると、キャリアを積めば積むほど収入が増加していく傾向があります。年代ごとに見ると、キャリアをスタートする20〜24歳で318万100円、30歳代から50歳台で400万円台を推移しています。幼稚園教諭は経験を積むことで専門性が高まり、より高度な教育技術を身につけて、職務に対するスキルや知識が高まります。教育現場で実績を積むことで、社会的な信頼性や評価が高まり、その結果、年収も高くなる傾向があります。また50歳代以降は園長など、全体を統括する役割も担うことが増えてくるため、その分収入も増加していきます。
幼稚園教諭の年収
年齢 | 年収 |
---|---|
20~24歳 | 318万100円 |
25~29歳 | 370万3,600円 |
30~34歳 | 392万200円 |
35~39歳 | 402万5,700円 |
40~44歳 | 432万9,700円 |
45~49歳 | 434万3,400円 |
50~54歳 | 446万2,900円 |
55~59歳 | 487万3,900円 |
60~64歳 | 517万円 |
60~69歳 | 506万1,200円 |
70歳~ | 617万9,600円 |
厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」より
平均年収の推移
賃金構造基本統計調査による幼稚園教諭の平均年収は、2008年から10年間はおおよそ330万〜340万円を推移していましたが、2019年に幼稚園保育料の値上げと共に、幼稚園教諭の待遇も見直され、また国の働き方改革よって労働環境の見直しが図られたことで、給与水準が上昇しました。また幼稚園教諭の人材不足が深刻化しており、幼稚園教諭の待遇改善が進められているため、近年では平均年収も上昇傾向にあります。
幼稚園教諭 年収推移
厚生労働省「賃金構造基本統計調査」より
幼稚園教諭の月給
幼稚園教諭の月給は、平均26万7,400円です。この中には時間外勤務などの諸手当が4,400円含まれており、ここから所得税や社会保険料などを引いた額が月給として支給されます。この調査における対象者の平均年齢は37.5歳、平均勤続年数が9.0年です。事業規模別に見ると、従業員数が100〜999人の事業所の平均月給が27万4,000円でもっとも高くなっていますが、平均勤続年数は7.6年とやや短めです。一方5〜9人の小規模事業所では、平均月給は25万8,600円でもっとも低いですが、平均勤続年数は10.6年ともっとも長くなっています。
幼稚園教諭の月給
組織規模 (従業員数) | 5~9人 | 10~99人 | 100~999人 | 1,000人以上 | 全事業所平均 |
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月給 (手当込み) | 25万8,600円 | 26万5,800円 | 27万4,000円 | 26万4,500円 | 26万7,400円 |
月給 (手当込み) | 25万4,900円 | 26万1,100円 | 26万9,300円 | 26万600円 | 26万2,700円 |
平均年齢 | 39.1 | 37.6 | 37.1 | 37.4 | 37.5 |
勤続年数 | 10.6 | 9.4 | 7.6 | 6.8 | 9.0 |
厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査」より
賞与・ボーナス
幼稚園教諭の賞与は、従業員が10人以上いる事業所の平均で年間78万5,900円です。従業員数10〜99人の事業所では79万9,300円ともっとも高く、100〜999人の事業所では73万5,600円となり、もっとも低い平均賞与額となっています。
幼稚園教諭の賞与・ボーナス
組織規模 (従業員数) | 10~99人 | 100~999人 | 1,000人以上 | 全事業所平均 |
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賞与・ボーナス | 79万9,300円 | 73万5,600円 | 77万3,800円 | 78万5,900円 |
厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」より
時給
短時間で働く幼稚園教諭の時給平均は1,272円です。事業所の規模別では、従業員数が10〜99人の小規模事業所で1,262円、100〜999人の事業所で1,294円、1,000人以上の事業所で1,382円となっており、従業員が多いほど時給が高くなる傾向があります。
短時間勤務の幼稚園教諭の時給
組織規模 (従業員数) | 10~99人 | 100~999人 | 1,000人以上 | 全事業所平均 |
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短時間勤務の 幼稚園教諭の時給 | 1,262円 | 1,294円 | 1,382円 | 1,272円 |
厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」より
公務員として働く幼稚園教諭の給与
幼稚園教諭が公務員として働く場合、市区町村の教育委員会が管理する公立幼稚園あるいは都道府県が運営する幼稚園での勤務になります。給与水準は地方公務員給与実態調査における小・中学校(幼稚園)教育職を参考にすると、基本給にあたる給料月額が35万2,099円、その他の手当を合算すると40万9,427円となります。職場の規模や専門性、責任の大きさによってその金額は変動します。
医療技術職の地方公共団体職員平均給与額 | |
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給料月額 | 35万2,099円 |
諸手当合計 | 5万7,328円 |
平均基本給月額(上記計) | 40万9,427円 |
(令和3年地方公務員給与実態調査)
福利厚生・手当
従業員及びその家族の生活を支援するために各種の福利厚生が提供されます。「法定福利」と呼ばれる健康保険や厚生年金、雇用保険、労災保険、介護保険など、「法定外福利」と呼ばれる住宅手当や通勤手当、有給休暇、資格取得支援、出産・育児休暇など、生活に不安を感じることなく仕事に専念できるよう、また従業員のモチベーション向上のために、様々な福利厚生を利用することができます。また教育現場で必要な知識や技術を身につけるために、教育委員会や教育研究所、あるいは学校や法人での研修が開催されています。
近年、各世代のニーズに合わせた新しい働き方や、教員の労働環境の改善を目的とした制度が導入されています。その制度には職務分掌の見直しや、勤務時間の短縮、賞与の増額などが含まれており、幼稚園教諭の労働環境が改善され、福利厚生も充実する傾向にあるとされています。