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2023年8月30日更新

公認心理師になるには 
資格の取得ルートや仕事内容を紹介

公認心理師になるには、公認心理師国家試験に合格することが必要です。公認心理師受験資格取得方法は7通りあります。基本的には4年制大学で必要な科目を履修後、大学院にて必須科目を履修、あるいは定められた施設で2年以上該当業務に従事している必要があります。また海外の大学にて、心理に関する科目を履修し卒業、かつ海外の大学院にて心理に関する科目を修め、課程を修了することも受験資格を得ることになります。

今回の 教えてグッピー公認心理師 では、公認心理師になるための過程や資格、公認心理師の仕事内容などについて紹介します。

公認心理師を養成する学校・養成校

公認心理師受験資格を取得できる対応大学は2023年度現在、207校、大学院179校あります。

学費は文部科学省令で、国立大学の授業料は年間53万5,800円、入学費28万2,000円を標準として定められており、初年度は81万7,800円かかることになります。4年間在住すると214万3,200円となります。あくまで授業料のみとなりますので、その他教材費や実習費など追加で発生する場合もあります。国立は国が主体、公立は都道府県や市町村が主体となっていますが、学費に関しては国立と公立であまり差はないです。

一方文部科学省が調査した私立大学等の令和3年度入学者に係る学生納付金等調査結果によると、私立大学の授業料は93万943円、入学金24万5,951円、施設費18万186円がかかってくる場合があり、年初年度で135万7,080円、4年間在学すると444万4,516円となります。

公認心理師の就職先

公認心理師の資格はまだできて間もないため、公認心理師としての就職先はまだまだ少ないのが現状です。ただ、活躍できる分野は幅広く、大きく5つの分野に別れます。

保健医療

半数以上が病院や診療所での勤務です。精神科での各種心理検査や失病サポート、患者の生活支援を行うことが多く、専門的、技術的な知識が必要になってきます。

福祉

児童相談所や児童福祉施設での勤務が多いです。18歳未満の子どもの人権にかかわる行政の相談機関です。児童に対するカウンセリングの他、保護者、関係者への支援サポートをおこないます。また関係各所との調整も行います。

教育

小学校から大学までの学校での勤務が多いです。子どもたちに対して、保健室の先生(看護師)とは別に心のサポート・支援を行っています。また学校によっては子供たちだけではなく、保護者に対して、あるいは教職員に対しての相談窓口としているケースもあるため、年齢層、相談内障、支援内容は幅広くなります。

司法・犯罪

警察関係での活動が多いです。犯罪被害者のおかれた状況に応じて、心理的サポート、カウンセリングをおこないます。また少年犯罪、非行少年に対する心理カウンセリング、自立支援をおこなったり、災害や事件事故の捜査、活動においての警察官へのストレス予防を行うこともあります。

産業・労働

ハローワーク、就労支援施設での活動が多いです。単なる就労支援だけでなく、就労に繋げるためのあらゆる相談がなされます。

公認心理師の仕事内容

公認心理師とは心理学に関する高度な専門知識と技術を持ち、心理的な問題や疾患を持つ人を支援する専門家です。どのようにすれば問題を解決できるかを導き出し、助言、指導、支援を行っていく仕事です。対象は子どもからお年寄りまで幅広く、支援・サポートする対象や内容、期間も多岐にわたります。

また心の健康に役立つ情報の発信、啓蒙活動を行うことも仕事の一つです。心の問題はいつ、誰に、どのような症状で現れるかわからないため、決して簡単な仕事ではありません。心理的な問題を抱える人に対して、問題・課題を確認、把握し、相談者をサポートする力が求められます。

厚生労働省資料抜粋
(1)心理に関する支援を要する者の心理状態の観察、その結果の分析
(2)心理に関する支援を要する者に対する、その心理に関する相談及び助言、指導その他の援助
(3)心理に関する支援を要する者の関係者に対する相談及び助言、指導その他の援助
(4)心の健康に関する知識の普及を図るための教育及び情報の提供

公認心理師と臨床心理士の違い

公認心理師と臨床心理士は、どちらも心理学の分野で専門的な資格を持って活動しますが、資格の取得方法や職務内容には違いがあります。

公認心理師は、厚生労働省が管轄している国家資格の一つです。心理学や心理療法の知識や技術を習得し、精神保健福祉に関わる各種施設でカウンセリングや相談支援、心理療法など心理的支援を行うことができます。官公庁や民間企業などでの心理学的な業務にも従事することができます。

一方、臨床心理士は、臨床心理学の分野で専門的な知識や技術を習得していますが、国家資格ではありません。臨床心理士は、主に医療機関や心療内科、精神科などで、精神障害を持つ人々の診療に関わることが多いです。

主な違いは、公認心理師が心理学的な支援を幅広く行うことができるのに対し、臨床心理士は、主に医療機関での精神障害に関するケアに特化している点です。

公認心理師の月給・年収・賞与

公認心理師の年収は、職場や経験年数、地域などによって異なりますが、一般的には300万円~500万円程度です。

働く職場によっても年収は異なります。例えば、公務員として公的機関で働く場合は、年収が高くなる傾向があります。一方、企業内カウンセリングや精神保健福祉施設などの民間施設で働く場合は、年収が低めになることが多いです。また経験年数やスキルによっても、年収が異なってきます。専門的なスキルを持っていたり、経験豊富な人は年収が高くなることもあります。

適性・向いている人

心理的な問題を解決するには相手を観察し、把握し、課題解決の道をしるして支援サポートしていくことが何よりも重要になってきます。人と接することが好きでかつ忍耐力、勉強意欲のある方が向いているといえます。

コミュニケーション、観察能力

カウンセリングや支援、サポートを通して、人と会話することが多い仕事です。人と接することが好き、人と話すこと、人の話を聞くことが得意な人が向いています。相手との信頼関係を築くためには、優れたコミュニケーション能力が必要です。また、他の専門家や関係者と協力するためにも必要な能力となってきます。相手対話し、問題を共有、把握し、的確なアドバイスや指導を行うためには、優れた面接・カウンセリング能力が必要です。

理解力

適切な解決方法を提案するためには、相手との対話内容や話し方から相手のことを理解し、相手の置かれている環境を把握することで問題を解決していきます。少しの情報からさまざまな分析をおこない、正確に理解する力が必要です。

忍耐力・粘り強さ

カウンセリングや相談支援では、相手の話をじっくり聴くことが求められます。また、問題解決に向けて、繰り返し対話を重ねたり、問題が複雑であれば解決に時間を要することがあります。そのため、忍耐力や粘り強さが必要な場合があります。

自己管理能力

相手の問題を解決するための対話やプロセスはストレスや負荷を伴うことがあります。そのため、自分に対しての自己管理能力が必要となります。

公認心理師の仕事は幅広く多岐にわたるので、自分にあった業務内容や職場を選ぶことをおすすめします。

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