医師の国家試験【2024年】日程、これまでの難易度・合格率を調査 教えてグッピー | 医療・介護の求人・転職・募集ならグッピー
2024年4月3日更新

医師の国家試験【2024年】日程、これまでの難易度・合格率を調査

医師国家試験は、医師免許を取得するための試験です。毎年1回、2月上旬に実施されています。2024年(令和6年)の試験日は、2月3日および4日です。試験には受験資格が必要で、大学の医学部で必須の単位を取得し卒業資格を得た人が対象となります。 試験会場はいくつかの都道府県にあり、大学やホテルなどの会場で行うのが一般的です。

合格目安は8割以上の正答率で、合格率は毎年90%前後です。2024年の試験では、10,336人が受験し9,547人が合格。合格率は約92.4%でした。

医師 国家試験

試験日年1回2月下旬
受験資格大学において、医学の正規の課程を修めて卒業した者(卒業見込みを含む)
受験料15,300円
試験会場北海道、宮城県、東京都、新潟県、愛知県、石川県、大阪府、広島県、香川県、福岡県、熊本県、沖縄県
合格発表3月中旬
合格率約90%
合格基準8割以上の正解が目安

今回の教えてグッピー医師では、医師国家試験について、受験資格や2024年の概要、合格率や対策などをご紹介します。

医師の資格を取るには

医師免許を取るには、医学部の大学を卒業したうえで、医師国家試験の合格が必要です。医師国家試験の合格率は9割前後と非常に高い一方で、まず医学部に進学すること自体が狭き門となるため、膨大な勉強量が必要となるでしょう。また、医学部の卒業には最短6年かかり、大学内での卒業試験をクリアしなければ、国家試験を受けることもできません。医師免許を取るには常に学び続ける強い意志が必要となってくるでしょう。 医師国家試験は1年に1回、2月に実施されます。合格率はおよそ90%ですが、難関資格となるため十分な学習が必要です。

なお、医師免許所得後は5年間の研修が必須です。最短でも医学部6年、研修医5年の11年間を経て、医師になることができます。

国家試験の受験資格

医師国家試験の受験資格を得るためには大学医学部の卒業(必要な単位の修得)が必須です。 また、外国において医科大学(医学部)を卒業した人や医師免許を取得した人が日本で医師免許を取得する場合は、厚生労働省の「医師国家試験受験資格認定」の審査を受ける必要があります。

医師国家試験の出題内容

医師の試験は2日間にわたり計13時間40分、全400問となります。出題形式は、五者択一、択二、択三などから、数字で答える計算問題などがあり、マークシート方式で解答します。 合格するには「必修」という科目で80%以上の正答率となることをはじめ、毎年設定される条件ごとのボーダー点数をすべてクリアすることが必要です。

医師国家試験【2024年】合格率、難易度

2024年の医師国家試験の合格率は92.4%でした。前年の2023年は91.6%の合格率だったため、合格率はやや高くなりました。過去には90%を切る年もありますが、ほぼ安定して80%台後半~90%前半の合格率です。高い合格率ではあるものの、医学部に入り修学するのに相応の努力が必要な医療系最難関の資格です。

合格基準

医師国家試験の配点は問題のジャンルによって異なります。「一般問題」は1問1点、「臨床実地問題」は1問3点となり、満点は毎年変動します。科目は「各論」「必修」「総論」という3つにて実施されますが、「一般問題」も「臨床実地問題」も全科目に含まれています。
合格基準は、以下条件をすべて満たすことです。

・必修科目にて80%以上の正答率
・その他の問題では毎年定められた点数以上の正答(正答率70%前後)
・禁忌肢(医師なら選んではいけない解答)が含まれる問題で3問以下の誤答(実施回により変動)

明確に何点以上、何%以上であれば合格というものではありません。

合格者数と合格率

医師国家試験合格者数と合格率

厚生労働省発表資料より

難易度

90%前後の合格率を誇る医師国家試験ではありますが、国家試験に至るまでの過程や合格後の長きにわたる研修も含めて、最高難易度の医療系資格です。十分かつ計画的な準備が必要となるでしょう。 一方で、医学部に入ったならば必ず合格を目指したい資格と言えます。ケアレスミスで不要な失点をしないなど、着実に合格するための反復練習が必要となっていくでしょう。

受験者数の推移

受験者数は11年前からほぼ毎年増加している状況です。2018年に受験者数は1万人を超え、コロナ禍の2021年に一度9,000人台となったものの、2022年には1万人台へ戻りました。

医師国家試験 受験者数

厚生労働省発表資料より

医師国家試験【2024年】概要

2023年4月実施の第118回医師国家試験の概要です。医師国家試験は2024年(令和6年)2月3日(土)~2月4日(日)の2日間、全国12の都道府県の大学等の会場にて実施されました。合格発表は3月15日(金)で、厚生労働省ホームページにて合格者の受験番号が掲載されます。

試験は2日間の合計13時間40分です。出題数は400問で、疾患ごとの知識を問う問題や症例をもとにした問題などが総合的に出題されます。受験料は15,300円です。

試験日

2024年(令和6年)2月3日(土)~2月4日(日)

試験会場

全国12都道府県(※)の各会場 ※北海道、宮城県、東京都、新潟県、愛知県、石川県、大阪府、広島県、香川県、福岡県、熊本県、沖縄県 基本的に自分の受験会場は12都道府県のうち最寄りの会場となり、届いた受験票にて場所を確認します。大学やホテルなどが試験会場になりますが、毎年同じ場所とは限らないため、当日は時間に余裕をもって出かけましょう。

合格発表

2024年(令和6年)3月15日(金)午後2時 厚生労働省ホームページ内「資格・試験情報」のページにて、合格者の受験地および受験番号が掲載されます。

解答発表

2024(令和6年)4月中旬ごろ 試験問題および正答は例年試験の1~2か月後に、厚生労働省のホームページにて公開されます。多くの医師国家試験向け予備校では公式発表前に解答を公開していますが、あくまで非公式になるため点数は変動する可能性もあるでしょう。

受験料

受験手数料は15,300円です。郵便局などで受験料に相当する収入印紙を購入し、受験願書に貼りつけましょう。

受験手続き

受験書類は受験願書と証明写真、卒業見込証明書などが必要です。受験概要は前年9月ごろに発表され、願書受付期間は前年11月までとなります。

試験科目

試験科目は「各論」「必修」「総論」に分かれ、それぞれの分類のなかに、「一般」「臨床」「臨床長文」といった問題の種類があります。出題数は全400問で、全問マークシート方式で出題されます。各形式、各分類の出題数は以下の通りとなります。

試験時間・出題数

試験日は2日に分かれ、両日ともに9:30~18:30で行われます。分類別の試験時間は「各論」165分、「必修」95分「総論」150分です。朝から晩までの試験を2日間行うため、体力や集中力も問われる試験となります。前日は早めに寝て、十分な体力を養いましょう。

試験委員

試験委員は委員長が1人、副委員長1人、委員108人です。厚生労働省のホームページで確認することができます。

委員長永田 康浩
副委員長細野 茂春
委員赤井 靖宏、秋岡 祐子、秋山 暢、朝比奈 真由美、綾部 琢哉、安藤 康宏、池添 隆之、池松 禎人、石坂 信和、泉 知里、市場 正良、稲森 正彦、犬飼 道雄、井上 茂、井濱 容子、伊豫田 明、岩﨑 真一 、岩瀬 明、上原 由紀、宇於崎 宏、臼田 実男、大久保 由美子、大塚 崇、大塚 文男、大鳥 精司、大野 直幹、大平 善之、大脇 哲洋、岡崎 賢、岡山 雅信、小川 弘子、小川 正樹、折舘 伸彦、加治 建、勝沼 俊雄、金沢 景繁、金子 祐子、菊池 健太郎、菊地 利明、木澤 義之、岸邊 美幸、北島 美香、金城 紀与史、熊木 天児、近藤 英治、齋藤 登、相良 博典、佐田 憲映、佐野 千晶、杉浦 一充、杉本 研、鈴木 麻衣、鈴木 亮、外園 千恵、高橋 理、髙橋 愼一、高村 昭輝、竹島 秀雄、谷垣 伸治、知花 なおみ、土屋 静馬、戸田 宏一、冨田 泰彦、猶木 克彦、長江 千愛、長尾 眞理子、中田 雅彦、名越 究、難波 大夫、西尾 妙織、西尾 善彦、野崎 実穂、橋本 英樹、馳 亮太、羽鳥 裕、花島 律子、平島 奈津子、福島 裕之、福島 若葉、福田 宏嗣、福原 浩、藤野 善久、藤原 俊之、北條 麻理子、牧野 真太郎、三井 良之、三牧 正和、宮岡 等、宮城 悦子、宮﨑 淳、村田 顕、 森下 英理子、守谷 俊、安井 孝周、安田 真之、矢野 晴美、山縣 然太朗、山口 一郎、山口 順子、山口 泰弘、山﨑 悦子、山崎 直仁、山田 隆之、山本 卓明、山本 俊幸、横堀 將司、萬 知子、渡辺 昌文(五十音順)

国家試験の勉強

約90%の合格率である医師国家試験も、その膨大な出題範囲や難易度から十分な対策をしなければ突破できません。また、医学部現役のときに国家試験に受からず浪人生になってしまうと、その後年々合格率は低下してしまう傾向にもあります。

医学部の日々の授業は試験に直結するものの、それに加えて5~6年生では試験対策を計画的に進めることが必要になります。

国試問題集

過去に出題された実際の問題を知ることで、出題の傾向や現状の実力がつかめます。ほかにも、苦手なジャンルなどもわかり、対策が取りやすくなります。問題集には、出題頻度の高い問題が厳選されていたり、年次別に問題がまとめられているがあります。

過去問演習を繰り返す

医師国家試験に挑む人はたいてい、つい最近まで各大学の卒業試験対策に取り組んでいた状況だと思います。卒業試験の難易度は大学や講師によって異なりますが、一般的に「国家試験より難しい」と言われることもあります。 しかし、国家試験は卒業試験の内容とイコールではないため、国家試験の出題形式や2日で400問解くボリューム感には慣れておく必要があります。過去問は少なくとも過去3年分は繰り返し練習して、直近の出題傾向を押さえましょう。

予備校に通う・予備校模試を受ける

医師国家試験のための予備校は通いの講座からオンラインスクール、ビデオ講座までさまざまなタイプがあります。独自のノウハウやテキスト、有名講師の授業など、予備校ならではのメリットがあるため、自力の勉強で不足する場合は検討してみましょう。 また、各予備校が実施している模試は自分の現在地を知るために活用していきましょう。予備校生でなくとも、模試1回単位から受験申込が可能です。

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