准看護師になるには?資格の取り方や就職先の割合 教えてグッピー | 医療・介護の求人・転職・募集ならグッピー
2024年2月28日更新

准看護師になるには?資格の取り方や就職先の割合

准看護師になるには、各都道府県が実施する准看護師試験に合格する必要があります。准看護師試験は、指定の准看護師養成学校を卒業した人に受験資格が与えられます。養成学校の入学資格は中学を卒業していることで、2年制の専修学校・専門学校のほか、高校の衛生看護科などがあります。専修学校・専門学校では夜間の課程もあります。

准看護師試験は都道府県ごとに年1回、2月に実施されます。合格率は高く、近年は96%以上で推移しています。

准看護師になるには

今回の 教えてグッピー 准看護師 では、准看護師になるまでのルートや仕事内容について紹介します。

准看護師に必要な試験・資格

准看護師は、都道府県知事による免許を取得することでなれる職業です。免許の取得には、指定の准看護師養成所のカリキュラムを修了し卒業して、准看護師試験を受験して合格する必要があります。試験は、都道府県ごとに年1回、2月に実施されます。試験はマークシート方式で150問出題され、試験時間は2時間30分です。

直近6年間の合格率を見ると、最も低い年でも96.2%と非常に高い合格率を誇ります。2021年の試験では、15,198人が受験し合格者は15,052人。合格率は99.0%でした。卒業時に受験して落ちた場合は、翌年以降に何度でも挑戦ができます。

准看護師試験の合格者数と合格率

厚生労働省発表資料より

40代から准看護師になるには

40代から准看護師になるには、2年制の専門学校で学び、各都道府県で実施される准看護師試験に合格するルートが一般的です。

令和2年の終業准看護師の年齢別の割合をみると、40~44歳が11.1%、45~49歳が13.1%、60~64歳が14.7%、65~70歳が16.3%、16.3、60~64歳が14.4%、65歳以上が14.2%で、40代から資格を取得し活躍している人も多くいます。

准看護師の学校・養成所

准看護師養成所には、2年制の専修学校や専門学校、高等学校の衛生看護科があります。専修学校や専門学校は177校、高等学校の看護衛生科は13校あります。専修学校・専門学校では、夜間の学校もあり、働きながら資格を取ることも可能です。准看護師養成所に入学するためには中学を卒業している必要があります。

准看護師養成所の学費は、専修学校や専門学校で100万円~200万円程度です。教材費や実習費は、学費とは別になる場合もあります。奨学金制度を整備している学校も多数あります。

准看護師の就職先

准看護師は全体で30万4,479人います。その中で38.2%が病院に勤めています。次いで32.2%が診療所(クリニック)で働いており、病院と合わせて約7割の准看護師が働いています。診療所は入院のベッドがないか、あっても19床以下の医療機関を指します。

そのほか、介護老人保健施設や特別養護老人ホーム、デイケアなどの介護保険施設などで23.2%が働いています。社会福祉施設や訪問看護ステーションで働く准看護師も少数います。

准看護師の就職先

厚生労働省「平成30年衛生行政報告例(隔年報)」より

准看護師と看護師の違い

准看護師の仕事は、看護師と同じく「療養上の世話」と「診療の補助」です。病気や障害によって、食事や排泄、着替え、入浴、移動などができない人を介助・世話をし、医師が行う治療、検査、処置などのサポートをします。患者の不安を取り除き、相談に乗ることも大切な役割となっています。

ただし、准看護師は医師や看護師の指示のもと仕事をすることが決められているため、自分の判断で業務を行うことができません。保健師や助産師、認定看護師などの資格をとってキャリアアップすることもできません。給与も看護師に比べると低い傾向にあります。

准看護師が看護師資格を取得するためには、全日制・通信制で2年、定時制で3年の看護師養成所に通って、看護師国家試験に合格する必要があります。看護師養成所に入るには、中学卒業の場合は3年の実務経験、通信制の養成所に入るのには7年の実務経験が必要になります。

准看護師と看護師の違い

比較要項准看護師看護師
入学要件
(最終学歴)
中学卒業高校卒業
年限2年以上3年以上
履修時間総時間数:1,890時間総単位数:102単位(2022年度より)
3,000時間以上
資格都道府県知事の免許国家資格(厚生労働大臣の免許)
業務判断医師・歯科医師・看護師の指示のもとに業務を行い、自ら判断はできない自ら判断し看護業務を行える
認定・専門看護師など取得資格がない取得資格がある

月給・年収・給料

准看護師の平均給料は、年収が413万100円、月給が各種手当込みで28万8,000円、賞与・ボーナスは67万4,100円です。初任給の平均は22万3,200円で、時給は1,579円となっています。

初年度の年収は約275万円で、「30〜34歳」で約343万円、「40〜44歳」では約385万円と、年齢を重ねるにつれて上がっていきます。「55〜59歳」で約437万円とピークになります。また、看護師の平均年収は491万8,300円で、准看護師の方が16%ほど低くなっています。

准看護師の給料相場
年収413万100円
月給28万8,000円
賞与・ボーナス67万4,100円
初任給22万3,200円
時給1,579円

令和2年賃金構造基本統計調査より

適性・向いている人

准看護師は、看護師同様に人と関わることが好きなこと、人に関心が持てることがとても大切です。多くの専門職とチームを組んで仕事をする点では、コミュニケーション能力や協調性も必要です。幅広い知識を身につけて、さまざまな立場の人と話せることも重要です。仕事を続けていくうえでは、体力・精神力も必要とするため、自分自身の生活や健康をきちんと管理できる力も不可欠です。

共感力・人への関心

准看護師は人と関わる仕事です。他人に関心を持ち、ふれあうことが楽しい,好きだと思える素質が大切です。病気や障害、ケガで苦しむ人を相手にするので、他人の痛みや苦しみを理解し共感できる力も必要です。共感するだけでなく、患者の悩みや不安に寄り添って、言葉をかけて気持ちを軽くする役割も果たさなければなりません。

コミュニケーション能力・協調性

准看護師は医療現場で、さまざまな職種の人と一緒に働きます。医師、看護師、薬剤師、理学療法士、作業療法士など、それぞれの専門性を持った人と協力しチームとして患者に医療を提供します。そのため、連絡事項を伝えるときには、正しくわかりやすく伝えるコミュニケーション能力が欠かせません。また、いろいろな立場の人やいろいろな性格の人と一緒に働くので、協調性があることも大切です。

会話力

准看護師には、患者の生活を支える役割があります。医療や看護の知識だけでなく、一人ひとりの患者の興味・関心、職業などに合わせて、幅広い話題の会話をすることが求められます。乳児から高齢者までが患者さんになるため、一般常識や社会の話題についても知っておくことが必要です。介護や医療の制度についても、知識があれば多くの人の役に立てます。新聞や本、テレビ、SNSなど、いろいろな知識や話題に触れることが好きな人は適性があるでしょう。

健康管理能力

准看護師は病院勤務の場合は夜勤があるのが一般的です。仕事中は立っている時間が長く、患者の状態に合わせて迅速な行動が求められます。体の大きい患者の介助もあり,体力が充実していないと務まらない仕事といえます。そのため、自分自身の健康や生活管理がしっかりできることが重要です。

また、患者の死や、病気の苦しみを目の当たりにすることがあるため、精神的なタフさや切り替える能力を持つことも大事といえます。

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